懐かしい味「幕の内こだま」

名古屋駅の駅弁と言えば、大正11年創業の松浦商店。
そして、名古屋と言えば、やっぱり名古屋めしということで「味噌ヒレカツ重」や、ちょっとお高い「ひつまぶし弁当」が有名です。
もちろん、それらもいいのですが、私のイチ押しは「幕の内こだま」。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

写真を見てもわかるように、見た感じは超地味な駅弁なのですが、この地味さ加減がオールドファンには懐かしいのです。
最近の幕の内弁当は、豪華、そして華やかな彩りが当たり前ですが、「幕の内こだま」は、その真逆のような駅弁。
中身は、白ご飯、鯖の照焼き、ササミフライ、ミートボール、卵焼、蒲鉾、煮物、昆布巻、うぐいす豆という、極めてオーソドックスな内容です。

この中で、意表を突かれた存在なのがフライ。
フライと言えば白身魚が定番ですが、ここでは鶏のササミが使われています。他に魚の焼物が別に入っているので、それとのバランスでササミだと思うのですが、これはちょっと意外で松浦さんの工夫が見えます。
それと卵焼の質の高さ。最近では工場生産の卵焼を仕入れて使う所が多いのですが、これは昔ながらの卵焼で美味。

実は、この「幕の内こだま」は、昭和39年の東海道新幹線開通を記念して発売された駅弁。つまり、今から半世紀以上も前の幕の内弁当というところに、この駅弁の存在価値があるわけです。
この弁当。今年の京王百貨店駅弁大会でも販売されたのですが、コンスタントに定量が売れる商品として、連日昼過ぎには完売となっていました。

ご当地駅弁ではありませんが、名古屋でしか食べられない駅弁として、そして半世紀も前の幕の内弁当として、一度食べて見ませんか。