博多駅「博多和牛とはかた地どり二色弁当」

年に一度、11月に開催される大相撲九州場所。
その九州場所、応援企画として登場した3種の駅弁の一つが、今回ご紹介する「博多和牛とはかた地どり二色弁当」。
他に、「めんたいと博多和牛焼肉弁当」「博多大相撲幕の内弁当」があり、掛紙には共通して「大相撲九州場所」の表示と、相撲絵から切り抜いたと思われる関取のイラストを採用し、ビジュアル的に九州場所応援企画であることを表現しています。

調整は、いずれも鹿児島の駅弁業者松栄軒。
販売期間は、九州場所を挟んだ10月21日〜12月31日の期間限定で、販売場所も博多駅構内売店(三ヶ所)と鹿児島中央駅(一ヶ所)となっています。
私は、たまたま仕事で訪れた博多駅売店で購入しました。

実は、この掛紙を見るまで「博多和牛」を知りませんでした。
この「博多和牛」というのは、登録された生産者のみが使うことができる名称で、各地から仕入れた子牛を、福岡県内産の稲藁を食べさせながら、20ヶ月ほどかけて飼育した牛のことを言うそうです。

「はかた地どり」は、軍鶏(シャモ)と、久留米サザナミを祖父母に持ち、これに白色プリマスロックをかけ合わせた鶏だそうです。

「博多和牛とはかた地どり二色弁当」は、このように博多に由来する肉を食べ比べできるというもので、ご当地食材を使用するという駅弁の基本を守ったところが、好ましい商品だと言えます。

牛の方は、なんとなく味付けは想像できたので、興味があったのは焼鳥でした。
焼鳥のばあい、どうしても冷めるとポソポソで硬くなる傾向が強いのですが、今回もその辺りがネックだったと言えます。
しっかりと炭火で焼かれた香ばしさが味として良かっただけに、暖かかったらどんなに美味しいだろうかと思うと、ちょっと残念ではあります。

ただ、両国の国技館で販売されている焼鳥は、冷めてもそれなりの味をキープしているので、必ずしも冷めることが前提の駅弁に焼鳥が不向きなわけではないでしょう。
良い意味で、松栄軒のイメージを覆す駅弁でした。