旭川駅に留まらず、釧路駅や稚内駅の駅弁もグループ会社が販売を行っているのが旭川駅立売商会。
同社の歴史は古く、明治32年4月に越川、浅井、岩崎の三人が別々に構内営業を始めた時にまで遡ることができます。
それが現在のように一社体制にまとまったのは、太平洋戦争に伴う企業統合によってであり、昭和17年のこと。
今回ご紹介する「蝦夷わっぱ ミックス」は、同社の本拠地である旭川駅で販売されている駅弁です。
内容は、酢飯の上にベビー帆立の煮物、ほぐした蟹身、とびっこ、菜の花大根の醤油漬、蒸し海老、サーモン、生姜を外側に配置し、最も目に付く中央にはイクラの醤油漬を置いた、商品名であるミックスも納得な少量多品種の御菜です。
本品は、昭和60年代から販売が続く息の長い商品ですが、時代と共に内容も多少の変化が見られ、以前には蒸しウニが入っていたこともあります。
ご飯が「わっぱ」を模した容器の中に、やや深めに入っているので、全体的な量としての物足りなさは感じません。
ただ、気のせいでは無いとは思いますが、盛られている海鮮の量が以前より多少減っている印象を受けるのは、私だけでしょうか?
特にサーモンの小ささには「マジか?」的な感じを受けましたが、その辺は販売価格と素材の仕入値とのバランスの問題なのかも知れません。
「蝦夷わっぱミックス」。
車窓から北海道の大自然を眺めながら、味わいたい、素材の味を生かした良い駅弁です。