四国にもスキー場が!阿波池田駅の掛紙

12月に入り、北の方からは雪の便りが届き始めました。
雪といえば、やっぱりスキー。
私は、6歳の時から10年間ほど冬と春の休暇を利用して、主に上越方面に滑りに行っていました。
1970年代のことですが、あの頃の列車の混み具合は異常とも言える状態で、庶民の足として安価な移動手段であった急行列車は、通路まで超満員。
臨時列車もたくさん出ていましたが、それでも捌ききれずに、途中駅では積み残しも多くありました。
例えば帰りの上越線では、新潟から来る急行「佐渡」は、六日町辺りで満員、越後湯沢では超満員で一部積み残し、越後中里では多くの人が乗れないというありさま。
ホームでは、少しでも乗れるドアを目指してスキーを担いで右往左往する人達が・・・。
スキー人気絶頂の頃の話です。

今日ご紹介するのは、四国は土讃線の阿波池田駅の掛紙。
「タイトルがスキーなのに、なぜ四国?」と、思われる方も多いと思います。
神奈川県で生まれ育ち、四国事情に疎かった筆者も、この掛紙を見た時には思わずビックリ。

画像1は、この駅弁が販売されていた阿波池田駅の位置を示した地図です。
高松から丸亀を経て高知へ向かう途中駅であり、地理的には四国の背骨とも言える四国山地の入口にあたります。
調べてみると、この四国山地には2000メートルを越える山こそ有りませんが、1800メートルを越える山々が幾つもあることがわかりました。
これならば、スキー場があっても不思議ではありません。

画像1

掛紙(画像2)は、昭和12年(1937)の「上等御弁当」のものですが、全面にスキー場とスキーヤーを描いたスキー一色のもので、駅名を見なければどこか雪国の駅弁かと見間違えるほどのもの。

画像2

そして、画面左には駅名表の形を真似たスキー場案内が記されています。
ところが、各スキー場の最寄り駅を見ると肝心の阿波池田駅は見当たらず、隣りの佃駅で徳島本線に乗換え、次の辻駅が最寄りであったり、土讃本線で高知方面へ3駅目の阿波川口駅、更には阿波川口駅から高知方面へ4駅(阿波池田駅からは7駅)の豊永駅が最寄りのスキー場案内が記されており、阿波池田駅からの距離感に、釈然としない感じがしないでもありませんが、周辺駅での駅弁販売駅が無い(阿波池田駅の次は高知駅まで無い)ことを考えれば、広域にまたがった表示も仕方がないのかも知れません。

阿波池田駅の開業は大正3年(1914)3月25日ですが、開業後しばらくは構内営業が無く、昭和4年(1929)になり鉄道側が主導して募集を行ったところ、7名から申請が出されました。
その中から選ばれたのが、鉄道開業以前から旅館業を営んでいた清月別館で、昭和4年6月1日付で営業許可となっています。
当初はホーム立売のみでしたが、昭和15年(1940)には構内売店の営業承認も受けています。
山の駅弁屋らしく鮎やアマゴを使用した駅弁が有名でしたが、残念ながら1990年代後半に駅弁事業から撤退してしまいました。